お大事に

風邪ひいてしまったので、今日はごろごろしてた。卵とごはんと雑炊のもとがあれば、飯はとりあえず大丈夫。
入院したときも思ったけど、健康であるということは何よりも幸せなんだなと思う。健康であるうちは気づかないけどね。半年くらい前に慢性副鼻腔炎で手術+入院したのだが、もう二度と手術とかしたくないなーとか思ったしなー。不健康ついでに今日はちょっとそのときのことを書こうかな。


入院当日。
相部屋に案内される。ベッドはカーテンで一人一人完全に区切ることができる。故に相部屋ではあるが特に会話もない。看護師には明日の手術の予定について聞かされる。その際にバスタオルとT字帯(ふんどし)を用意しろと言われる。そんなこんなで一日目終了。


入院二日目。
T字帯+手術着に着替える。そして移動できる簡易ベッドの上に寝かされる。そのままガラガラ手術室までつれてかれる。ドラマとかでみるあの独特のUFOの後ろみたいな電気の下に到着。妙なマスクをつけられる。意識喪失。


・・・・気づいたら、ベッドが移動する音が聞こえた。部屋へ移動してる途中だった。意識朦朧としているので何も言う気になれない。そしてベッドに移される。鼻にはガーゼがつまっていて完全圧迫状態。鼻先には綿球を詰められている。熱が38.5分くらい。左手には点滴、尿道には管を通されている。口には酸素吸入マスク。看護師には「起き上がるな」「綿玉が湿ってきたら交換すること」「血が喉に回ってきたら出すこと」を言い渡される。この時点で14:00。


ここからが地獄の1日の始まり・・・・。
「血が喉に回ってきたらだすこと」という命令を受けているのだが、同時に「起き上がるな」という命令も受けている。つまり、横になりながら血をだせと言われているのだがそんな器用なことできなかった。これの影響で血がどんどん喉にたまって乾いていく。。うがいしたいけどできない、そういう気分。その上鼻からは完全に息ができない状態であり、口には酸素吸入マスクをつけられているせいで息がしづらい。息するのが苦痛。この状態でさらに熱があり、動くなといわれてるわけですから発狂しそうになってた。何回も寝たんだけど、すぐに起きてしまう。
「あと12時間がんばれば・・・あと2時間がんばれば・・・」ずっとそういう精神状態だった。


入院3日目。
完全に精神破壊状態。もはや限界。そして運命の10時。看護師がきてまずベッドから起こしてくれた。そして尿道から管もとってくれた。これでかなり救われた。ベッドから移動できるようになったおかげでうがいができるようになる。これはでかい。でも相変わらず鼻にはガーゼが詰まっており、話しづらいし飯も食べづらい。鼻で息がまったくできないことってこんなにつらいのか・・・もしかしてこの状態から解放されないんじゃないか・・と悩む。


入院4日目。
ガーゼが鼻から取り除かれる。大量の血が抱えた洗面器へ注がれる。それと同時に俺は鼻から息ができるようになる。このときの安堵感は表現しづらいほど大きかった。鼻で息ができる喜びをいまさらながら気づいた。


入院5日目以降。
点滴がなくなったりはしたが、生活はそれほど大きく変わらない。だらだらと毎日テレビみたり、本読んだりしてた。治療は薬飲んで、ネプライザー(水蒸気っぽいので治療する器具)を朝晩するくらい。


入院8日目。退院。


以上が慢性副鼻腔炎手術の大きな流れ。ポイントは全身麻酔とみた。全身麻酔すると麻酔抜けるまで丸一日かかるらしい。その間は起き上がるなって言われるのでこの間の時間がものすごくきつい。全身麻酔は手術中意識ないんだから楽じゃね?と思っていたんだが、体験してみて局部麻酔より全身麻酔の方が患者に大きな負担をかけるっていうのはわかった気がする。


ビバ健康。