さとり3

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」


この言葉の、あまりの神っぷりに今の俺は魂の震えが止まらない。
でも・・・ここに書かれている福沢諭吉の主張の記述で、今の俺は以下の言葉に疑問を抱いている。


「平等なはずなのに、貧富の差があるのはなぜか」


全く意味がわからない。平等なはずなのに・・これなに?誰が平等って決めたの?諭吉さんが決めたんでしょうか?だとしたら、諭吉さんが「この世の中は平等であることを前提とした話をしている」のではないのですか?そしてこれが正しいと人々に信じさせようとしていたのではないですか?もちろん彼の言葉をもっときかなければ、本当の真意はわからないのですが、今あるこの言葉が彼の言葉でこの言葉を信じている人が大勢いたなら、私は諭吉さんを「詐欺だろ」っていう。これが俺の意見。


でも・・・こう決め付けるのはまだ早いとは思っている。だから彼が書いた学問のすすめを一字一句読んでいかないと、そうであるかどうかまでは私の中で確定できない。本当に学問のすすめを彼が書いたのか、そこまで調べないと真実には近づけない。


「さっき、お前は福沢諭吉の言葉について神っていってなかったっけ?」


それを説明することはできない・・というか、説明しても意味がないと思ってる。
ここに書いても俺の気持ちが伝わるなんて思っていない。直接俺のとこにきて確かめてみて!と今の俺にはそうとしか言えない。俺からは誰が見ているか・・・についてはわかんないし、そんなおこがましいことなんてできないんで。




※2009/01/17 追加


友人Nに言われたので調べなおした。そうしたら福沢諭吉は、正確には以下のことを言っていたようだ。


「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言われている__人は生まれながら貴賎上下の差別ない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人愚かな人貧乏な人金持ちの人身分の高い人低い人とある。その違いは何だろう?。それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」


そしてこの中で最も重要な文はこれ。


「ただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ。」


「物事」= 「福沢諭吉が努力して見つけ出したあるひとつの答え」だったとしたら、それには共感できる。諭吉さんのこの働きの効果がすべてだとは言わないが、今現在、当時より貧富の差は減っているわけだから、きっと彼の功績は大きかったのだろう。そう思うと、俺は諭吉さんのあまりの神っぷりに、前回「詐欺」と言ったことを深くお詫びしないといけないと思った。


今まで、世間で言われる「偉人」に全く興味をもっていなかったんだが、諭吉さんは俺の中でゲーテの次に覚えておく人になった。