ビジネスリーダーにITがマネジメントできるか あるITリーダーの冒険

ビジネスリーダーにITがマネジメントできるか -あるITリーダーの冒険

ビジネスリーダーにITがマネジメントできるか -あるITリーダーの冒険


どうやってこの本に出会ったかはもう忘れてしまったが、この本は小説としても中身としてもかなりおもしろかった。ちなみにこの本読んでもITマネジメントとして何が正解なのかという答えは載っていないのであしからず。しかし、現場で発生するリアルな問題がたくさん盛り込まれており、そのときの上司や部下の心情といいったものが多角的に示されているため、実際同じような問題に遭遇したとき、一つの決断の指針にできるかもしれないなとは思った。うーん良書だ。


ここでこの本読んで一番気に入った文章を一つ。


「あなたが持っているものは、個人的な理論の詰まった道具箱だ。理論、モデル、ツール、なんと呼んでもいいが、それらを様々な理由からあなたは保持している。なぜそれらを道具として保持してきたのか、あなたは気づくべきだ。それらがそこにあるのは、正しいからでも、本物らしいからでも、真実だからでもない。ある特定の環境において、満足でき、助けになるからそこにある。それらが役に立つ環境にあわせてそれらを並べ保管し、ラベルを付けておく。レンチが必要な仕事にハンマーは使わないように、ベストなマネージャは何をするにしてもこのツールキットアプローチをとる」


これだけ取り出すとなんだか難しいけど、前後の例を読むと非常にわかりやすいので、読んでみるといいかもしれない。