究極機械いいよね
いつか作ろうと放置していた究極機械が2014/12/27からプライズ化されていたのでとりあえず確保。実現方法が気になったもので。。
上部の蓋があいて腕のようなものが出てきてスイッチをOFFにします。・・・それだけです。機能的に意味はありません。
「究極機械」は、将来知能を持った機械が作るであろう機械。情報理論の父である「クロード・シャノン」と人工知能の父である「マーヴィン・ミンスキー」によって作成された。英名Ultimate Machine.人工知能の側面から作られたものなので、スイッチをOFFにするだけの機械になにやら哲学を感じるのは当然です。
究極機械を実際に作る際には、以下のような手順と動作が必要です。
- スイッチを入れる
- 上部の蓋をあける
- 腕のようなものを出す
- スイッチをOFFにする。
- 腕を引っ込める。
- 上部の蓋を閉める。
ポイントはスイッチをOFFにした後に腕を引っ込めて上部の蓋を閉めなければいけないところ。スイッチをOFFにすると電気的供給が絶たれてしまうので腕を引っ込める動力が得られない。これを解決するためには「3路スイッチ」「遅延スイッチ」「タイマースイッチ」などが考えられるけど、究極機械の機能を実現するための構造としては複雑すぎるんじゃないの?っていうジレンマがあった。なんでちょっくらこのプライズを確認したくなったわけ。
・・・で、このプライズを確認してみたが、動作させてみてすぐわかった。
「これ・・・バネをつかって解決してるね。」
腕の部分が定位置でバネで固定されていて、スイッチが入れられたらモーターが回り、バネの張力に逆らいながら腕を箱の外にだしてスイッチをOFFにする。スイッチがOFFにされたあとは電気的供給が立たれるのでバネの張力で定位置に戻る。なるほど・・・安上がりでうまい解決方法だ・・・。
でもこの原理のせいで、人工知能としての情緒みたいなものが失われているのが残念だな。バネの張力の強さはコントロールできないので、腕が出てきてスイッチをOFFにするまではゆったり動作するのに対して、OFFにした後の腕の戻るスピードが尋常なくはやい。このせいで電源がOFFにされたあとの動作に知能が感じらず無機質なイメージが残ってしまう。究極機械として本質を追求するなら3路スイッチで実現したほうがよさそうな気がするね。
そうはいってもこのプライズはおもしろい。ついついスイッチを入れてしまう。たぶん自分で触ってみないとおもしろさはわからない。
正月暇な人はまだリリースされたばかりのプライズなので、以下のURLを頼りに取りに行ってみてはどうでしょうか。
https://www.taito.co.jp/prize/item/0000000075
- 作者: Marvin Minsky,マーヴィン・ミンスキー,安西祐一郎
- 出版社/メーカー: 産業図書
- 発売日: 1990/07
- メディア: 単行本
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自分も持ってるミンスキーの「心の社会」。